溶連菌と風邪の違いって…?!
熱は出てないけど、何だか具合悪そうなうちの子。
鼻水と咳が止まりません。
風邪かな…と思うけど、保育園からの便りに「溶連菌」が流行ってるって書いてあって。
うちの子も「溶連菌」なのかな…それってどんな病気なの?
溶連菌と風邪の違いから
- 症状の違い
- 風邪だけに出る症状
- 溶連菌だけに出る症状
- 薬の違い
- 合併症って?
についてお届けします(>_<)
Contents
溶連菌と風邪の症状の違い
溶連菌と風邪の症状で一番違う点は、咳や鼻水が出るかどうかです。
溶連菌では咳そして鼻水は出ません。
風邪だと咳、鼻水のほか、溶連菌に似たさまざまな症状が出ます。
溶連菌と風邪の症状を、体の場所別に細かく見ていきましょう。
症状の違い
溶連菌と風邪で、体の場所別に出る症状は次のようになります。
咳、鼻水は風邪の症状ですが、溶連菌では起こりません。
溶連菌 | 風邪 | |
咳、鼻水 | × | 〇 |
のどの痛み | 〇 | 〇 |
発熱 | 〇 | 〇 |
吐き気 | 〇 | 〇 |
腹痛、下痢 | 〇 | 〇 |
発疹 | 〇 | × |
イチゴ舌 | 〇 | × |
逆に、溶連菌では発疹、イチゴ舌の症状が出ますが、風邪では出ません。
発疹、舌に赤いツブツブができるイチゴ舌の症状が出たら、溶連菌の可能性大です。
しかし溶連菌なのに発疹が出ないこともありますし、イチゴ舌の症状が出るまで待ってると溶連菌の症状が進んでしまいます(>_<)。
発熱のほか共通する症状がそろい、咳も鼻水も出ないときには、溶連菌の可能性も考えてみましょう。
それでは溶連菌感染症についてもう少し詳しく見ていきます。
溶連菌感染症とは?(風邪との感染経路や初期症状の違い)
溶連菌の正式な名前は「溶血性連鎖球菌感染症」といいます。
菌の感染により赤血球が壊れてしまう病気です。
溶連菌の感染経路は風邪とも一緒で、飛沫感染が多いです。
くしゃみ、咳、鼻水を通して、人から人に移ってしまうんですよ><。
- くしゃみ
- 咳
- 鼻水
溶連菌感染症とは、ウイルスではなく細菌の感染によって起こる病気です。
溶連菌の初期症状は、風邪の急性咽頭炎と非常によく似ています。
溶連菌 | 風邪(急性咽頭炎) | |
のどの痛み | 強い | 強い |
発熱 | 38度以上 | 38度以上 |
またお子さんの場合、溶連菌の症状がお腹から出ることもよくあります。
その場合は急性胃腸炎と症状が似ています。
急性胃腸炎も広い意味で風邪の一種です。
溶連菌 | 風邪(急性胃腸炎) | |
腹痛 | 強い | 強い |
下痢 | 強い | 強い |
のどの痛み、発熱やお腹の症状では、溶連菌か風邪の症状なのか区別つきませんよね(>_<)。
どのように見分けたらよいのでしょうか?
溶連菌と咽頭炎、胃腸炎の症状の違い
咽頭炎、胃腸炎は風邪のウイルスに感染してかかります。
これらのウイルスに同じ時期に一緒にかかることもなくはないですが、たいていはどちらか一方のウイルスによる感染です。
したがって、咽頭炎、胃腸炎どちらの症状も一緒に出たら、溶連菌の可能性「大」です。
また溶連菌には菌が何種類もいます(゚д゚)。
- 何度でもかかる
- 予防接種がない
- 2回目以降でも重さは変わらない
何度でもかかるなんて、本当に風邪みたいですよね(>_<)
症状が長引く前の対策(薬の違いや予防について)
溶連菌は細菌による感染で、抗生物質での治療が中心になります。
風邪の対処療法でも溶連菌と同じ薬が出されます。
- ペニシリン 基本の薬
- マクロライド ペニシリンアレルギーの人
- セフェム ペニシリンが効かない場合
風邪の場合にも同じ抗生剤が出されることもありますが、症状を和らげるのが中心の薬になります。
溶連菌かどうかは、病院でのどの粘膜を調べる検査をすればその場でわかります。
症状が長引く前の対策としては、できるだけ早く病院にかかり溶連菌かどうかの診断をしてもらうことが肝心です。
ところで溶連菌はなぜ抗生剤中心の治療をするのでしょうか?
溶連菌のあとの合併症って?
溶連菌にかかった2~4週間後、運が悪いと合併症にかかることがあります。
合併症とは、ある病気にかかって治ったあとに、その病気に関係の深い別の病気にあとからかかってしまうことを言います。
溶連菌にかかった人全員がかかるわけではないですが、数は少ないながら合併症の病気にかかってしまう人がいます。
せっかく治ったのにそのせいで別な病気にかかるなんてもうキョーフですよね><。
- 急性糸球体腎炎
- リウマチ熱
急性糸球体腎炎とは
急性糸球体腎炎とは腎臓の病気です。
溶連菌と戦ってできた「抗体」が血液中から腎臓に運ばれたとき、腎臓に負担がかかって炎症を起こしてしまう病気です。
リウマチ熱とは
リウマチ熱も自分の体を攻撃する点では似ていて「免疫」のために起こる病気です。
溶連菌と戦ってできた免疫が、自分の体の関節や心臓をあやまって攻撃するため、高熱やリウマチのような関節の痛み、心臓への障害が起こります。
この2つの病気は溶連菌のあとだけでなく、咽頭炎のあとにもまれにかかることがあります。
風邪でも溶連菌でも病院へいき、合併症にならないよう治療してもらうのが基本の対策です。
症状が治っても医者の指示通り最後まで抗生剤を飲み切りましょう^^!
溶連菌と風邪の違いのまとめ
溶連菌と風邪の見分け方です。参考にしてみてください(^-^)。
溶連菌かどうか区別しやすい症状
- 咳、鼻水のとき … 風邪
- 発疹、ツブツブ舌のイチゴ舌 … 溶連菌
しかし溶連菌、風邪どちらにも出る症状があります(^^;)。
- のどの痛み、発熱 急性咽頭炎(風邪)か溶連菌
- 腹痛、嘔吐、下痢 急性胃腸炎(風邪)か溶連菌
最終的に診断するのはお医者さんなので、早い段階で病院に行くのが確実です。
小児科でのどの粘膜を検査すると、10分くらいで溶連菌かどうかわかります。
また溶連菌の場合は、治ったあとに合併症にかかる人がごくたまにいます。
- 急性糸球体腎炎 腎臓の病気
- リウマチ熱 関節、心臓の病気
抗生剤を最後までしっかり飲むことが合併症の予防につながります。
この記事を読んで「溶連菌かも」と思ったら、小児科で検査を受けましょう(^-^)。
ところで溶連菌は子供のかかる病気ですが、大人に移ってしまうこともあるんですよ(゚д゚)。
大人は体力があるので軽く済む場合もありますが、何といっても怖いのは合併症の方。
もしパパやママも溶連菌にかかってしまった時には、周りに移さないよう病院で治療して会社も休みましょう(–;)
それでは、ヨーグルトやフルーツ等のどに優しく栄養価の高いものを食べて安静にして治してください。どうぞお大事に!